万化を楽しむ!

アラサーリーマンが日々思いついた事を書き殴ります。妻も私もオタクな為、オタク関連多めです。

P.A.WORKSが放つこれぞ良作 アニメ「クロムクロ」 感想


クロムクロ OP

2016年4月から放映されていた「P.A.WORKS 15周年記念アニメーション作品」であると同時に、P.A.WORKS初のロボットアニメである「クロムクロ」。

これ2クールで終わるのか?と思っていましたが、無事に9月に終了となりました。

私は4月にオリジナルのロボットものというだけで録画をし、視聴を始めた作品でした。

正直、放映前のHP等を見ても、過去の侍が現代でロボットに乗って戦う、という以外に情報が無く、一体これはどんな作品なんだろう、と首を傾げ、全く期待をしていませんでした。

しかし蓋を開けてみれば作品に安定感のあるP.A.WORKSらしい丁寧な良作でした。

これは嬉しい驚きでした。

期待は失望を二乗する、とは言いますが、思ってもみなかった作品が面白かった、というのは得した気分になるものです。

やっぱりロボットものはいいなぁ。

お話しは

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舞台は2016年、それも日本の富山県になります。

富山県には国連主導で造られた「国際連合黒部研究所」が置かれ、過去にその地で発掘された「アーティファクト」と呼ばれる遺物の研究や、人型機動兵器の「ジオフレーム」の実験が行われている、という割とありがちなSFロボットものの設定です。

すると突然現れた謎の飛行物体が富山周辺へと落下。落下地点から多数のロボットが出現し、研究所を襲撃、守備部隊が応戦するという、これまた割とベタな展開。

その場に偶然居合わせた本作のヒロインとなる

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白羽由希奈が、研究所で研究されていたアーティファクト「ザ・キューブ」に触れた事により、「ザ・キューブ」から本作の主人公

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青馬 剣之介 時貞が飛び出し、由希奈を「姫」と呼んで敵に立ち向かっていく、というまたまたベタな展開。

この青馬 剣之介は自称約450年前の戦国時代の人間であるというが、敵を「鬼」と呼び、450年前に自分の使える「姫」を殺された因縁があった。

そんな「ザ・キューブ」ともう一つのアーティファクトクロムクロ」が合体した形態で由希奈と共に乗り込み「鬼」と戦っていく、というストーリーです。

まぁ普通というかありがちなんですね。だがそれがいい方向へと働きます。

悪くいえば全体的に地味、ともとれるのですが、全てにおいて描写が凄く丁寧なんです。

剣之介は剣之介で過去の時代の人間であったり、大事な人を鬼に奪われたという悩みを抱えて戦っていく事になるのですが、その描写が凄く丁寧に描かれているため、頑張れ、と応援したくなります。

またヒロインの由希奈は極々平凡な女子高生として描かれているため、突然戦いに巻き込まれて困惑するわけですが、その戸惑いや悩みについても丁寧に描写されるため好感が持てます。

合間合間に日常回が結構挟まれるのですがその日常回も丁寧に描かれるため、無駄という感じはなく、物語に良い強弱を加えてくれるといった感じです。

物語の序盤から剣之介は由希奈と同じ高校に籍を置く事になります。 学園要素が加わるわけなのですが、学校生活の描写も結構尺を取られているのですが、戦いと学園生活とのメリハリがあって中々良い感じなのです。

その分大きな起伏や展開はあまりありませんでした。

マイペースだが、しっかりと丁寧な作り。今のアニメ業界にはあまり無い、P.A.WORKSらしさに好感が持てました。

ロボもがっしり安定

ロボットものであるクロムクロ、その戦闘描写もストーリーと同じく、丁寧でしっかりとした作りでした。

剣之介が操るクロムクロも、敵のロボも派手さはありません。武器も基本的に接近戦用で、刀剣類が中心の斬り合いのが多いです。

ですが1つ1つの動きが丁寧なので重厚で緊張感のある戦いが描かれます。

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単純なデザインはまぁかっこいいとは言えないかもしれません(笑)

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これが動くと中々にかっこいい。重厚感があっていちいち丁寧です。

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敵となるロボットも特徴的ではありますがこんな感じです。

パッと見いまいちでも見続けているうちにかっこよくなってくるものですが、クロムクロは最後までそう思えませんでした。 やはりロボ中心のアニメでは無いという事かもしれません。

同じ時期に放映された「マクロスΔ」は戦闘機を中心としたスピード感のある戦闘シーンが展開されます。 マクロスの戦闘シーンもとても素晴らしかったです、ハイスピードでぐりぐり動く作画は見事でした。

しかしクロムクロの丁寧な動きでしっかりと見せる戦闘シーンも新鮮で良かったです。

何から何まで丁寧に作っているなぁ、という印象がとにかくありました。

それも全体的に地味なのは作風なのかクロムクロが劇的にパワーアップする、という事はありませんでしたので純粋なロボットものとは言えないのかもしれません。

主人公機のパワーアップというのは王道だと思うのですが、主人公機刷新、という訳にはいかないのでした。

ちょっとパワーアップする場面はあるので、それで我慢です。

それでも戦闘シーンも見ごたえ十分ですよ! これはこれでいいぞ、と安心して視聴できます。

OP、EDも良い

作中のBGMに特徴はありませんでしたが、1クール目も、2クール目もOP、ED共に曲も良い出来でした。

特に1クール目OP、 GLAYの歌う「デストピア」は最高でした。 流石GLAYさんや! HISASHI さんの微妙に厨二臭い詩が最高にマッチしてやがるぜ!


「デストピア/超音速デスティニー」ミュージックビデオ

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ED曲も若手のアニソンシンガーの方々が頑張っていた印象です。


【MICHI】3rd Single「リアリ・スティック」MV Short ver.【クロムクロ】


和島あみ 2nd single 「永遠ループ」MV short ver.

普通に良曲だったと思います。

最後の最後まで

そして終わり方も完全にすっきり、という訳ではありませんでしたが十分に納得のいく終わり方でした。

敵との最後の決戦から事態の収束、後日談までしっかりと時間を取って十分に魅せてくれました。 クロムクロらしいというか、最後の最後まで丁寧に描かれていたなぁ、と感心しましたね。

何から何まで丁寧だったクロムクロ。オリジナルアニメとしてもロボットアニメとしても個人的には満足のいく、まさに良作でした。 同時期に始まって同時期に終わったどこかのマクr…Δさんも見習ってほしいですな。

おっと誰か来たようだ…

気を取り直して…

全編を通して非常に丁寧だった分、突拍子も無い展開や目まぐるしく動くハイスピードバトルはないので作品としては地味と言ってもいいでしょう。

ですが2クールのオリジナルアニメとしてクオリティの高い作品でした。

今は毎シーズン毎にとてつもない数のアニメが放映されるのでその全てを追い続けるのは難しいと思います。

私もオタクとしては情けないのですが、そこまで数を見れているとはいえません。

そんなアニメ戦国時代でも自信を持っておすすめできる良作アニメ「クロムクロ」でした。

何かの機会に、少し時間に余裕がある時に、ぜひ視聴してみていだたきたいアニメです。

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